よく目やにが出る
目やには起きた時に少しついている程度なら疾患に起因する可能性は低いですが、起床後に多くの目やにが出る場合、目に何らかのトラブルが起こっているかもしれません。通常の目やには涙の成分のひとつであるムチンと、眼球の表面に存在する不要な物質で構成されており、血中の病原体や細胞のほか、脱落した上皮を含むこともあります。
ウイルスに起因する目やには両目に出ますが、粘度が低く(サラサラ)透明なので涙と勘違いすることもあります。一方粘度が高く(ネバネバやドロドロ)黄白色な場合、インフルエンザ菌や肺炎球菌、真菌(カブ)や黄色ブドウ球菌が原因で片側の目だけに見られます。また、膿状の目やにが大量に出るケースでは淋菌に起因するケースが多く見られます。この場合、性感染症の一種であり、角膜穿孔に至るリスクがあるので、早期の治療が必要です。
流行性角結膜炎はアデノウイルス8型に起因する疾患で、感染性が高いことから一般にはやり目と呼ばれています。一方アデノウイルス3型に起因する咽頭結膜炎は小児に多く見られる疾患です。夏風邪を伴うことから、一般にはプール熱と呼ばれることもあります。さらに、ドライアイやアレルギー性結膜炎からくる場合、両目に白っぽい目やにが出ることが多く、1ヶ月以上も続くことがあります。
上記のように目やにの原因は多数考えられますし、放置すると重篤な状態になることもあるので、ぜひ早めにご相談ください。