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近視の話

近視管理眼鏡MiYOSMART・Stellestについて|子どもの近視管理に新しい選択肢が加わります

子どもの近視管理に、新しい選択肢が加わります。
近視管理眼鏡です。

HOYA社のMiYOSMART(ミヨスマート)は6月1日から発売が始まり、Nikon-Essilor社のStellest(ステレスト)も6月11日から発売が始まります。

当院では、MiYOSMART、Stellestのいずれにも対応します。

近視管理眼鏡とは、通常の眼鏡のように見え方を矯正しながら、特殊なレンズ設計によって近視の経過を見ていく眼鏡です。※近視進行抑制は海外で証明されているものであり、ガイドライン上は日本では標榜できないことになっています。

これまで子どもの近視管理には、低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー、多焦点ソフトコンタクトレンズなどがありました。そこに近視管理眼鏡が加わることで、小児近視は「お子さまに合った方法を選び、必要に応じて組み合わせる時代」に入ってきました。

MiYOSMART・Stellestとは

MiYOSMARTやStellestは、通常の近視用眼鏡とは異なり、近視管理を目的とした特殊なレンズ設計が用いられています。

近視では、中心ではピントが合っていても、網膜周辺部ではピントの位置がずれることがあり、この周辺部のデフォーカスが眼軸長の伸長、つまり近視に関係すると考えられています。

MiYOSMARTでは、レンズ中央部で遠くを見やすくし、その中心外に配置された高屈折のパーティクルにより、網膜周辺部のピントのズレに配慮した設計になっています。

Stellestも同じく、小児近視に対応する目的で設計された近視管理用眼鏡レンズです。

いずれも、単に「見えるようにする眼鏡」ではありません。
近視の管理を考えるうえで、眼科での適応判断が重要となる眼鏡です。

メーカーよりMiYOSMARTのレンズ画像をご提供いただいておりますので、画像もあわせてご紹介します。

眼科処方とフィッティングが重要です

実際にかけた時の印象とは? – 1

MiYOSMARTやStellestをはじめとする近視管理用眼鏡は、眼科での診察と処方が必要です。

近視があるからといって、すべてのお子さまに同じように処方すればよいわけではありません。年齢、近視の程度、進み方、眼鏡装用の状況、生活習慣、スポーツ、両眼視機能、ほかの眼疾患の有無などを確認し、適応を判断します。

また、近視管理眼鏡では、レンズの中心と目の中心がきちんと合っていることが重要です。眼鏡の位置がずれていたり、フレームが合っていなかったりすると、レンズ設計の糸が十分に生かされない可能性があります。

近視管理眼鏡は「作って終わり」ではありません。
眼科で正しく処方し、眼鏡店で正確に作製・フィッティングし、その後も定期的に確認していくことが大切です。

当院では、近視の経過と将来リスクを見据えて診療します

当院では、子どもの近視を「裸眼視力が下がったかどうか」だけで判断していません。

近視の経過確認として、主に屈折の測定眼軸長の測定を行います。
屈折では近視度数の変化を、眼軸長では眼球が前後方向にどれだけ伸びているかを確認します。

近視の本質は、眼球が伸びることです。
そのため、視力や眼鏡度数だけでなく、眼軸長を確認することが、将来を見据えた近視管理では重要です。

また、強度近視では、将来的に網膜剥離、緑内障、近視性黄斑変性などのリスクが高くなります。
当院では、年齢、近視度数、眼軸長、眼底所見、家族歴などを踏まえ、必要と判断した場合には、眼底写真、OCT、広角OCTなどを用いて、将来リスクも評価します。

広角OCTでは、近視性黄斑変性につながる病的近視の診断基準の一つである後部ぶどう腫を確認できる場合があります。小児期から後部ぶどう腫が始まっている例も報告されていますが、全員に一律で行う検査ではなく、必要性を個別に判断します。

近視管理眼鏡は、選択肢の一つです。
ただし、すべてのお子さまにとって唯一の正解ではありません。

当院では、近視管理眼鏡のほか、低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー、多焦点ソフトコンタクトレンズにも対応しています。
お子さまの年齢、近視の進み方、生活スタイル、眼軸長、家族歴などを踏まえ、その子に合った近視管理を考えます。

同じビル内の芦屋眼鏡舗について

近視管理眼鏡では、眼科での処方だけでなく、眼鏡店での作製技術とフィッティングが非常に重要です。

当院と同じビルの3階には、眼鏡店芦屋眼鏡舗があります。
当院とは会計・運営は別ですが、協力関係にある眼鏡店です。

芦屋眼鏡舗は、以前近隣にあった「眼鏡の芦屋」さんの流れをくむ施設です。現在の店長は、かつて当院に勤務していた元スタッフであり、眼鏡の芦屋さんのもとで眼鏡作製とフィッティングを学びました。さらに、眼鏡作製技能士視能訓練士の両方の資格を持っています。

眼鏡作製の技術と、小児の視機能・眼科領域への理解を併せ持つスタッフが近くにいることは、近視管理眼鏡を扱ううえで大きな強みです。

近視管理眼鏡では、レンズ構造を理解し、目の中心に合わせ、成長や使用状況に応じて丁寧に調整していく必要があります。子どもの眼鏡は、作製時だけでなく、その後のフィッティングやレンズ・フレームの状態を継続して確認することも大切です。

芦屋眼鏡舗では、成長期のお子さまが継続して使いやすいよう、レンズやフレームの保証を含めた管理体制も整えています。

なお、レンズ・フレーム・保証内容・費用などの詳細は、芦屋眼鏡舗へ直接ご確認ください。

芦屋眼鏡舗のInstagramはこちらです。
https://www.instagram.com/ashiya_optical.store/

近視が始まったお子さまには、早めの相談をおすすめします

子どもの近視は、一度進むと元に戻すことが難しい病気です。

眼鏡をかければ見えるようになります。
しかし、眼鏡は伸びた眼球を元に戻すものではありません。

だからこそ、近視が始まり、眼鏡が必要になってきた段階で、将来の進行をどう考えるかが大切です。

近視管理眼鏡は、そのための有力な選択肢の一つです。もちろん、最終的には診察・検査のうえで適応を判断します。お子さまによっては、点眼、オルソケラトロジー、多焦点ソフトコンタクトレンズの方が適している場合もあります。

子どもの近視は、今の見え方だけの問題ではありません。
将来の目の病気リスクに関わる、未来の問題です。

近視が気になる方、眼鏡を作る必要が出てきた方、近視管理眼鏡に関心のある方は、診察時ご相談ください。

注記

※近視管理用眼鏡については、国内ガイドライン上、近視進行抑制を標榜する表現には制限があります。本記事では、近視管理の選択肢として説明しています。
※近視管理眼鏡の適応は、診察・検査のうえで個別に判断します。すべてのお子さまに処方できるわけではありません。
※MiYOSMART、Stellestの使用感や経過には個人差があります。装用状況、フィッティング、近視の進行速度などにより、結果は異なります。
※近視管理眼鏡は、作製後も定期的な眼科受診とフィッティング確認が重要です。
※広角OCT、眼底写真、OCTなどの追加検査は、診察・屈折・眼軸長・眼底所見などを踏まえ、医師が必要と判断した場合に行います。すべてのお子さまに一律で行うものではありません。
※後部ぶどう腫の有無は、将来リスクを評価するうえで重要な所見の一つですが、それだけで将来の病気を断定するものではありません。
※芦屋眼鏡舗は当院と協力関係にありますが、会計・運営は別です。レンズ・フレーム・保証内容・費用などは、同店の案内をご確認ください。