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秋の花粉症が始まっています

2023.9.21目の話

気温はまだまだ高いですが、だんだん秋めいてきましたね。
銀杏がなっていたり、樹々も少し落葉が始まっていたりします。
さて表題の件、秋の花粉症が始まっている印象です。


写真は芦屋川沿いの歩道で撮影したものです。
間違っていなければブタクサのはずです。
ブタクサは秋の花粉症の代表格として知られています。
だいたい8月から10月頃までが花粉の飛散時期とされています。
8月下旬から花粉症の症状の方が増加してきており、たくさん薬を処方しています。

目の花粉症の症状とは?

目の花粉症はアレルギー性結膜炎です。
一般的にアレルギーというのは「かゆみ」を伴うものというイメージですが、
必ずしもそうとは限りません。
「充血」:目が血走ったように赤い
「目やに」:白い糸を引くような目やに
のみの症状の場合があります。
アレルギーの目やにはとても粘りがあり、取り除きにくいです。
目の表面に目やにが付着して、「見にくい」となったりもします。
さらに子どもたちにアレルギーが生じると、なかなか「かゆみ」の訴えが少ないことがあります。
痒いと言わずにこすってしまい、下瞼の目頭側に細かいシワができるのもアレルギーでこすっている場合に多いです。
また、アレルギーの目やにをわずらわしく感じ、ぐっと力を入れるようなまばたきをして、チックじゃないか??と親御様が心配されて受診されることもあります。

アレルギー性結膜炎の治療は?

まずは点眼薬です。
①抗ヒスタミン剤:よく処方しているのはアレジオンLXです。1日2回でよく効きます。
②ステロイド剤:ステロイドは白血球の活動を抑えるホルモンの薬剤です。きつい薬からゆるい薬までありますが、抗ヒスタミン剤より良く効きます。副作用に眼圧上昇がゆるいものではほとんど出ませんが、眼圧の確認をしながら処方していきます。
③免疫抑制剤:日本では重症の方に使うこととなっておりますが、最近は中等症以上の小児(眼圧上昇が出やすい)によく用いています。こちらは眼圧上昇等の副作用がないので使いやすいですが、高価なことが問題になります。
さらに鼻や皮膚の症状を伴っている場合は私は抗ヒスタミン剤の内服を併用処方もしています。
また、花粉は外で飛んでいるものですので、洗濯物を家の中で干したり、ゴーグルやマスクの使用、家に入るときに体を叩いて花粉を落とす、なども有効とされています。
目に入った花粉を洗い流すようの市販点眼薬(ウェルウォッシュアイ)も有効と考えています。

花粉症は我慢するべきではない

経済研究機関が、花粉症を治療しないことで仕事の効率が落ち、数千億円もの経済損失がでると試算しています。
仕事だけでなく学業や生活の面でも、花粉症は非常に不快なものです。
色々と使える薬はありますので、症状があるならば我慢せずに受診されることをおすすめいたします。