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近視治療への取り組み(オルソケラトロジー症例数が100件を超えました)

春が 過ぎ、暖かさを通り越して暑いほどになってきましたね。院長です。
子どもたちは新しい学年に入り、春の眼科検診(視力検査)が行われています。
昨週末に行われた日本近視学会に参加してきました。
今日は近視について書かせていただきます。

近視は遠くが見えにくくなる状態です。
昨今、近視を持つ子どもたちが爆発的に増加しています。
原因は、近くでものを見る作業(近業)の増加にあります。
スマートフォン、タブレット等の「手持ちのデジタル機器」、あるいはスイッチに代表される「携帯ゲーム機」の使用頻度・時間が増加していることが主因です。
これに加え、ステイホームによる「遠くを見ないこと」や、「日光を浴びないこと」も近視の進行につながると言われています。
また、近視の正体は目の形が変わり、眼球が前後に伸びてしまう状態です。
目の前後の長さ(眼軸長)が伸びると、緑内障、網膜剥離、近視性黄斑症等の目の中の病気が激増します。(強度近視と非近視眼を比較すると10倍以上のリスクになります。)
すなわち、近視になり、その程度が悪化するということは将来の目の病気が増えるということです。
世界的にもこの傾向はあり、何としてもこの流れを止めなければいけません。

近視は進行を遅らせることができるようになってきています。
近視治療の大きな柱は、光学的治療、環境調整、薬物治療があります。
光学的治療とは、目の中に入る光の向きを変えるもので、我が国で最も論文として報告が多いのがオルソケラトロジーになります。
当院では開院後の2019年春からオルソケラトロジーを導入し、現在130人を超えるお子様たちが近視治療を受けています。
また、環境調整はどのようにして近業を減らすか、調整するかの工夫であり、治療のたびにお話をしながら生活環境への介入を行っています。
薬物療法は世界の主流として行われている低濃度アトロピン点眼を処方しています。

院長の専門が眼底疾患であり、将来に近視関連の眼底疾患が増えることを大変危惧しています。
近視は治療できる時代になっており、眼鏡を購入すれば済む問題ではありません。
できるだけ多くのお子様たちに、適切な近視診療を受けられるように頑張っていきたいと思っております。

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オルソケラトロジーの治療レポート(DoctorsFile)