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年をとったら白内障って言うけど、どうなるのが白内障?

2021.3.6目の話

お久しぶりです。院長です。
やっと第3波の緊急事態宣言も関西は解除されました。
しかし、関東では感染者数の下げ止まり感があり、ワクチンの摂取も始まったばかりです。
今しばらく、感染防御の意識を強く持っていくことが大事ですね。

コロナがどれだけ流行しても、他の病気は変わらずに存在します。
今日は白内障の話をしましょう。
いわゆる老化、、年を重ねればみんななるとは聞くけれど、一体なんなの?という方も多いと思います。
白内障とは元々目の中に備わっている水晶体というレンズがにごる状態です。
今日はどんなときに白内障を気をつければいいか、疫学(日本人での頻度など)と症状についてお話いたします。

白内障の疫学について

まず、水晶体とはここにあります。

ここがにごってくると、目の奥のカメラのフィルムに当たる網膜に光が届きにくくなります。
白内障の原因は主に加齢ですが、他にも外傷、糖尿病、ステロイド投与歴、アトピー性皮膚炎などもあります。
白内障は全員・必ずなります。私もなります。
日本人の白内障になる頻度は以下のとおりです。

まず、50代に入ると約半数の方に生じ始め、年を追うごとに頻度が上がり、80歳で100%になります。
手術が検討される中等度以上の混濁(=進行期)の方もこのようにどんどん増えてまいります。
人生百年時代、80歳で100%生じるものですので、皆さん生きている間にどこかで必ず治療時期がくるものと考えておいてください。

続いて症状の話です。
にごりの場所は大きく分けて4つほどになり、その場所によって見え方は異なります。

順番にいってみましょう。

核白内障について


右から斜めに幅を細くした光を当てています。
中央のところに水晶体の断面が見えています。
中央の核が白く濁っているのがわかります。
白内障越しに眼底写真を撮影すると、、

このようになり、見えてはいるけれど暗く見える状態になります。
また、白内障のせいで近視が出現・進行したようになることがあったり、
ものが三重にぶれて見えることがあります。

皮質白内障について


今度は水晶体の中身の外側(=皮質)がにごる白内障です。
外側から淡い濁りが中央に向かって進んできます。

徹照というテクニックで撮影するとこのにごりがわかりやすくなります。
このにごり越しに眼底の写真を撮影すると。。

光が散らされて白っぽく見えるのがわかります。
皮質白内障の症状としてはまぶしく見える、色の違いがわかりにくい(=コントラスト感度の低下)、
また乱視が増えることも多いです。
視力の数字としては下がりにくく、時折視力が下がっていないから白内障手術はまだいいと他院で言われて困っている方も見受けられます。
視力検査表はコントラストの高い状態での検査ですので、薄暗いところなどでの見え方は確実に落ちています。

後嚢下白内障について


右側から照明を入れると、左側(=水晶体の後ろ側)の端ににごりが写ってきます。
この場所が水晶体の袋(=水晶体嚢)の後ろ側のすぐ内側にあり、後嚢下白内障と呼ばれます。

徹照法で確認しますと、つぶつぶのようなにごりが見えるのがわかります。

にごりの部分は光が通らず、ものがかすんで見えます。
アトピー性皮膚炎、ステロイド投与や糖尿病、外傷など加齢以外の要素によって生じることも多く、
しばしば急激な進行を経験することがあります。

前嚢下白内障について


前嚢下白内障はこのように前面がにごる状態で、石灰化と呼ばれる固く水晶体嚢と癒着(くっついている)ことがあり、手術が難しいことがあります。

成熟白内障について


白内障の、まさに「白」の状態になり水晶体が全体的に混濁しています。
この方は強い核白内障も合併しており、白の向こうが茶色くなっています。

眼球の奥へ光が通らず、もののシルエットを見ているような見え方になります。

眼底が観察できないため、超音波による眼底の診察を行うこともあります。
ここまで進んでくると手術の難易度が上がるため、ここまで進行しないうちに治療をしておきたい状態です。

まとめ

今回は白内障の疫学と、にごる部位によるそれぞれの見え方について書かせていただきました。
白内障は、皆さん必ずなりますが徐々に進むため自分では気づいていないこともたくさんあります。
先にまとめた部位別のにごり方は、それぞれがまざって出てくることも多いです。
見え方がおかしいなと思われた方は、早めの検診を受けましょう。